体組成計は無視しろ!

かなり大切な話をする。

トレーナーも含めた
99%の人が未だに誤認してる内容。

スポーツジムにて
体験や入会する際に、

よく体組成計に乗って体重、体脂肪、筋肉量、
骨量などを測定するところは多い。

現状を理解してもらうためだ。

その中で筋肉量や脂肪においては、
体幹部、腕、脚などの部位に分けて
「少ない」「標準」「多い」
と判断するものが多く、

それが1枚の紙として結果が出てくる。

その1枚の紙を見せてもらい
トレーナーよりカウンセリングを受ける。

どこのジムやパーソナルジムでも
よくある流れ。

先に言ってとくが
僕は一切この手順は踏まない。

なぜその手順を踏まないかの理由を今から述べる。

まず、結論として
この最初のカウンセリングが落とし穴であり、

間違えた捉え方と先入観によって
クライアントに対して
間違えたトレーニングの提供をしてしまう。

例えば、

「脚を細くしたい!」

との悩みを抱いて、
ジムに来られた女性がいるとする。

太ももやふくらはぎが筋肉質であるにも関わらず、
スクワットやレッグプレス、カーフレイズなど
のトレーニングを案内してしまうケースは多い。

なぜ、
こんな初歩的なミスをしてしまう
トレーナーやジムインストラクターがいるのか?

そもそもの知識がないのはもちろんだが、
知識がないアルバイトの手助けをする体組成計に
問題があるからだ。

よくあるのは、
このようなタイプの体組成計を計測すると

・脚の筋肉量は「標準」もしくは「少ない」
・脚の脂肪量は「標準」もしくは「多い」

と、結果が出やすい。

これだけの結果を見ると
この人は、脚の筋肉が少ないし、
脂肪が多いというのが読み取れるから

「よしっ!これは脚のトレーニングが必要だ!」

と誰が見ても正しそうな判断する。

『これが体組成計の落とし穴である』

そもそもどの体組成計も
“脚を細くしたい“
“腕を細くしたい“
そのような人専用の為に作れていない。

体組成計は
健康や体力の維持・向上を目的とした
フィットネス専用として作られている。

まず、
そこの違いをしっかり理解しておかないと
スタートの段階から間違えた選択肢を
することになる。

スタイルの良いモデルの人が
その体組成計で計測しても

筋肉量は「少ない」「標準」までの評価で、
「多い」というのはまず出ない。

健康的な筋肉量を基準にしている体組成計は
引き締まってる身体の人だとしても
「少ない」という評価になることもある。

その「少ない」という評価だけを信じた
トレーナーが

「脚の筋肉が少ないですね!
 脚の筋肉をもっとつけて筋肉量を
 増やしましょう!」

「脚の筋肉が少ないと疲れやすいし、
 膝を痛めやすいし、
 将来歩けなくなりますよ!」

と不安をさらに煽る。

販売促進のために
そのように言う人もいる。

単純に紙の数字や評価だけを見て
自信を持って言う人もいる。

これが脚の筋肉量が「標準」だとしても
もっと多く筋肉量増やして、

「代謝あげましょう!」
「筋肉増やして引き締めましょう」

などのアドバイスから
必要のない人に脚を鍛えさせてしまう。

これがよくある
ジムでトレーニングをして

・なぜか脚が太くなった…
・なぜか腕が太くなった…
・もっと筋肉質になった…
・ゴツゴツした身体になった…

などの結果である。

本来ならば、もし「標準」だとしたら、
このタイプは脚の筋肉を「少ない」に
もっていく必要がある。

要するに
脚を細く引き締まったラインにするために
脚の余分な筋肉を落とすということ。

このミス判断は
普通に考えたらかなり怖いこと。

体組成計がどのような目的や基準で
作られてるか分からないだけで、

全く逆のトレーニングをクライアントに
アドバイスをしてしまってる。

これが全国のスポーツジム、パーソナルジムで
毎日、当たり前のように起きてしまってる現実。

“いやいや!
脂肪が「多い」って結果出てるじゃないか、
だから、脚の筋トレは合ってるでしょ!?“

って、ツッコみたいのは分かる。

ただ、
太ももの前側に脂肪が付くケースなんて
ほとんどない。

脂肪が付くのは大抵は、内もも、裏もも、お尻。

体組成計にて、
脂肪量が「標準」「多い」って出てるのは
その部位であるということ。

でも、
体組成計の用紙には「脚」の部位として
おおまかに「多い」「標準」「少ない」と
判断している。

※中には色で区別し、赤・黄色・青などで
 少ないとか多いを区別してる体組成計もある

細かく
内ももが…お尻が…裏ももが…
なんて書いてはいない。

大きな視点で「脚」という部位だけ見て、
評価・判断してるということ。

だから、
脚の脂肪量が多い!と理解してしまい、

脂肪を落とすために
脚のトレーニングを全体的に入れてしまう。

“なぜ、脚が筋肉太りの女性に対して 
トレーナーはスクワットをさせてしまうのか?“

これがその真実である。

脚だけに限らず
これは腕やお腹などにも全く同じことが言える。

真逆のことをアドバイスすれば
どんなにトレーニングしても身体は変わらない。

本当に筋肉量が「多い」まで目指すのは
アスリートや筋肉を大きくしたいと願う
ボディコンテスト出場者であり、

「標準」を目指すならば
少しボディラインが崩れることも覚悟できる人だ。

身長と体重から肥満度を示すBMIは、
通常は22前後が標準と言われる。

ただ、
この標準値の体重では
体型にメリハリは出にくい。

標準値なのに理想の体型とは異なるものとなる。

適性体重・美形体重・モデル体重
それぞれは全く違う。

美形体重の人に対して、
適性体重が良いですよ!と言って
太らすアドバイスをしてるようなもの。

当然、適性体重にさせてしまえば
その人の体型は大きく崩れる。

体重か脚かの違いというだけで
間違えたアドバイスをしてしまうトレーナーは
多い。

「標準」や「多い」が良いという言葉に
 騙されるな!

あと、もし
脚の筋肉がこのままだと膝を痛めたり、
将来歩けなくなりまますよ!

と言われたら、

「この嘘つき!」

と言い返せば良い!

歩く時に太ももの筋肉を使って歩く人はいない。
歩くことに対して、太ももの筋肉は必要ではない。

分かりやすい例を出す。

『ゴリラだ』

ゴリラは太ももはかなり太いが、
お尻の筋肉はあまり発達していない。

ゴリラが二足歩行をしても
必ずと言っていいほど
膝が曲がっている。

太ももの筋肉がかなりあるのに
膝を伸ばして、立つ、歩くことができない。
(画像スワイプ????)

これは人間でも同じことが起きる。

太ももの筋肉がどんなに発達しても
お尻の筋肉がないと
立つことも歩くことも困難になる。

歩けなくなる、膝が曲がるのは
太ももの筋肉がないからではなく、

太ももの筋肉が過剰にあるからであり、
そのバランスを改善できないと
膝を痛める結果に繋がる。

なぜ、
よくウォーキング練習をする何時間もする
モデルには太ももが太い人がいないのか?

答えはもちろん
股関節とお尻の筋肉をうまく使えているから。

だから、
股関節の柔軟性が高く、
お尻が引き締まってる人がモデルには多い。

体組成計はフィットネス用である。
それに依存しないようにすること。

決して、
世に出回ってる体組成計は

脚が細くなりたい人用でも
筋肉太りを解消したい人用でも
モデル体型になりたい人用でも

ないということを理解してほしい。

だから、
参考にはするところはあるが
僕は体組成計の評価は信じない。

僕が見るのは、
数字でも紙でもない。

その人の身体。

身体を見れば
そこにしかない答えは全てある。

機械は嘘はついていないし、
機械はなにも悪くない。

なぜなら
間違えた結果は出していないからだ。

それを扱うトレーナーが
個人の目的に合ってるものであるかないかの
分析をしっかりすること。

数字だけを信じすぎるから
「人」が見えなくなっている。