パーソナルジムの
サブスク化が失敗する理由①


最近、流行りのサブスクリプション。


「定額料金を支払うことで、製品やサービスを
 一定期間利用することができる」
 形式のビジネスモデル。


よく日常生活で見る場面では、
Netflixなどの動画配信サービスや
音楽配信サービスなどがある。



そもそも
企業や事業者が最近取り入れてきた
ビジネスモデルだが、
昔からこのようなビジネスモデルはある。



・スポーツジムの会費
・電気や水道代の一律料金
・電話通信の使用料などの定額化
・テーマパークの年間パスポート


その中でパーソナルトレーニングに
サブスクは合うか合わないか。


ちなみに5年前に開業する際、
料金形態について、
僕が最初に除外したのはサブスク化。



パーソナルジムとサブスクの相性は
なによりも悪いと判断した。



それはこの先も変わらない。



サブスク化のメリットの1つとして
“時間の効率化“ 
”時間のスリム化”
が挙げられる。



DVDやCDを何回も借りに行かなくてもよいし、
返しに行く時間を考えなくてもよい。


安価でコスパもよく、解約はすぐにでき、
所有も管理もしなくてよい。


便利になった分、無駄な時間を使わなくなった。




ジムで見たらどうだろうか?


ジム選びの基準として、
職場、自宅、駅などから近いところを選ばないか?


そして、

・時間がないからジムに行けない
・忙しいから食事を意識できない
・ジムの優先順位が下がってきた

人が辞める理由の大半が時間ではないか。



実際、
“飽きたから“
“効果がない“
“疲れた“
などの理由かもしれないが、


その事実があったとしてもほとんどの人は
『行かなくなる理由を時間の責任にする』


自分や他人の責任にするよりも
時間の責任にする方が罪悪感がないからだ。



この情報社会が進化する時代で
人類が1番得をしたのは
お金でも人でもなく



『時間』である。



LINEやメール機能があるのに
同じ文をわざわざ手紙を使って送る人はいない。

紙とペンを用意して、
切手を貼って、
ポストに投函して、
数日かけて相手に届く。




zoomがあるのに
出張の準備をして、
新幹線に乗って、
集まってミーティング、
そして、また新幹線で帰る。



この時代に
人類が1番得をしたことは
個々で新しい時間を作り出せたこと。




では、
パーソナルジムに話を変えよう。



パーソナルトレーナーが
週にパーソナルトレーニングを推奨するのは
1、2日程度。


“毎日!
もしくは週3~4回トレーニングしましょう!“

そんなこと言うトレーナーはまずいない。
週2回で十分だからだ。



サブスク化のメリットの1つは、
『顧客が作り出す時間の効率化・スリム化』



仮に月20000円で
パーソナルジム通い放題!!!

と言われても、


パーソナルトレーニングが
オフラインである以上、時間の犠牲が生じる。
(準備する時間、通う時間、着替える時間…)


これはトレーニング指導するというサービスが
変わらないならばオンラインでも同じ。



これは顧客の時間をさらに奪うことになる。

 

パーソナルトレーニングのサブスク化は
時代の新モデルではなく、
不効率化をより推進してるだけである。


人は
ジムに行かない・できない理由を
時間の責任にする習性はある。



そこに対して
より顧客の時間をさらに奪う
ここのサブスク化は
音楽や映画配信とは状況が180度違う。



しかも、
トレーナーが推奨してる週1,2回の基準から
大きく逸脱する。



矛盾だらけのパーソナルジムのサブスク化。



パーソナルトレーニングをサブスク化しても
毎日行きたいと思う人はまずいない。


もともとスポーツジムに行くことが続かないから
お金の対価としてパーソナルを選ぶ。



時間という問題を解決できていないのに
通い放題にしても意味がない。


時間以上に価値があるものを
トレーナーが提供しなければいけなくなる。


それはどんなカリスマトレーナーでも
何ヶ月も続けて「時間」を
超える対価・サービスは提供できない。



サービスが時間を超えることは絶対にない。



#続く