アボカド1個1000円



今から作り話をする。



世界中でアボガドを生産しているのは
メキシコのみである。


日本に輸入されたそのアボガドは
どこに行っても1個1000円で売られている。



日本にはまだアボガドというものがなかった。



そのまま1000円で売り続けていたら
メキシコ産のアボカドの価値は
誰も不思議に思わなくなる




でも、ある日

「アボガドぐらい日本でも簡単に作れるでしょ?
 そもそも1,000円の価値があるの?」

と、アボガドを自社栽培する人が現れた。




そして、日本にしかないアボガドを開発した。


メキシコ産のアボガドと比べて
大きさ、味、風味も中身も全く変わらない。




なにが違うのか?



『売値が1個200円』



普通に考えれば
メキシコ産よりも日本産の方が安く済む。
いろんな諸経費が含まれない。


メキシコ産のアボガドが勝つには
『メキシコ産』である『ブランド力のみ』となった。



もちろん、
200円のアボカドが日本市場に
あっという間に出回る。


だって、メキシコ産と差が1つもないから。


しばらくすると消費者の
アボカドへの価値が200円までに下がった。


安くなれば自然とそうなるのが市場。



そうなればメキシコ産の1個1000円のアボガドは
全く売れなくなる。


ただ、アボガドを200円で購入できることに
不満を持つ人もいる。

1個1000円のアボガドを買うことによって
自分のブランディングを構築していた人たち。



結局、メキシコ産のアボガドが欲しいのではなく
1個1,000円のアボガドを買って食べる
ブランディングが欲しかったということ。




作り話から脱出。



今、パーソナルトレーニングが
起きてる状況はここ。


消費者が通いやすい料金設定への変更、
そして、他社への料金差別化による集客。



 
当然だ。



もう多くの人が気付いてる。
・ダイエットに繋がる食事指導
・ボディメイクに必要なトレーニング

ここのトレーナーの差がない。




高価格ジムも低価格ジムも
知識も情報量もサービスもほとんど差がない。


違うのは
たくさんの人に認知してもらうための広告費の差、
全国にたくさんある安心感とブランド力。




僕たちトレーナーはそこの広告費やブランド力には
勝てない。

と、いうよりも勝つ必要はない。

 

日本にいながらメキシコでアボガドを
作るのと同じぐらいは不可能なこと。



おそらくもう何年か経つと
200円のアボガドが市場に溢れるかのように

スポーツジムやパーソナルジムは
さらに低価格競争に入る。


その段階で、
今からメキシコ産のアボガドを作ても
ブランド好きな人の需要のみになる。


さらに200円以下のアボガドを作っても
もう周りには200円以下で販売してる業者や個人が
たくさんいるため
シェアの奪い合いになり、勝ち残るのが困難。



行き止まり。



アボガドの価値を変えるしかない。



→②へ(長くなったので続く)

ちなみにこの内容は今担当してる企業コラムで
5ヶ月前に投稿した内容。
なので、当時よりかなり情報は古い。