「生理が来なくなりました…」
「ダイエットしてから生理不順です…」

これをトレーナー側として
ダイエットのサポートをしていれば

“自分が怪我以上のことをさせてしまった…“
“僕が未来の子供の命を奪う確率を上げたんだ…“

と、思ってください。

まずは、
それを理解してから読んでください。

よく男性トレーナーならば

「女性の身体を理解することは大切!」
「生理について学ぶこと!」
「女性の気持ちになること!」

それは大切!と唱える人は増えてきた。

日本では
夫婦の約5分の1が何らかの不妊治療を受けている。

その「1」の中に
過去の過度なダイエットやトレーニングにより
不妊治療を余儀なくされる人も少なくない。

 
過度なダイエットと不妊の関係性については
もう何年も前から言われている。

その可能性があるならば
トレーナーが「不妊」について調べるのは
必須であるということ。

急激な激やせや無理な食事制限、
体にかかる過度な負担や心理的ストレスにより、

生理のリズムが
おかしくなる生理不順であったり、
生理がこなくなる無月経や無排卵に陥ることがある。

若い頃は
まだ子どもを産むことまでの
自身の体のことを想像することまでなかなかできにくいため、
“生理がこないこと“をあまり重要にとらえらないこともある。

ただなにより
男女ともに理解しなければいけないのは

『一度失われた女性の機能を取り戻すのはとても困難なこと』

完全に正常な状態に
取り戻せるという保障もないのが人間の体というもの。

骨折した次の日に
完治する人はいないのと同じ。

しかも、
骨折の場合は数ヶ月すれば完治するが、
生理リズムは“一生正常に戻らないこともある“

一生背負う怪我であり、治らない怪我、
そして、命を授かれないリスク。

生理不順もずっと続いていたりという方も、
それは単なる個性ではなく、

何かしらの体の機能がおかしくなっている可能性があり、

また、 激やせによって
一旦失った女性の機能は、
体重や見た目さえ戻れば元通りになる
という簡単なものでもない。

これが現実。

なので、
トレーナーや身体を変えるアドバイスをして、

アドバイスした人から
「生理が止まった… 」
「生理不順になった…」

という答えを
一度でも受けたことがあるならば その瞬間、

『この人の身体に怪我を負わせた…』

と少しでも思ってるみること。

これは男性トレーナーに限らず、
女性トレーナーでも軽視してる人が多く、

「私も止まったことあるし、 大丈夫!」
「ダイエットすれば乱れるものだから大丈夫!」

このようなアドバイスをされたとう
相談も僕のところに多く届く。

“あなたの場合は大丈夫かもしれないけど
 異常が出てる時点で大丈夫じゃないんだよ“

健康からも遠ざかる。

僕の仕事は、

『痩せさせること』
 が仕事ではなく
『健康的かつ安全に痩せてもらうこと』
 を提供すること。

ただ痩せさせることだけが
目的ならば

「食事を抜け!」
「お菓子も食べるな!」
「糖質制限をしろ!」
「お酒も飲むな!」
「とりあえず走れ!」
「我慢しろ!」

と僕は言うでしょう。

生理がこないというのは
簡単にいえば女性ホルモンの分泌に
異常をきたしていること。

そうなると、
もとに戻るために行える実証されている手段としては、
女性ホルモンの投与しか現在のところ手段がない現実。

しかも
長期間に渡って治療を続ける必要があり、
いつ改善されるか、
ましてや改善されないかもしれない
ということさえ可能性があるもの。

なので、 ダイエットの目的としては、

「体重や見た目を手に入れる代償として、
女性が本来もっている女性らしさを失う可能性」

があり、 その源となる女性ホルモンが
分泌されないようでは本末転倒。 

ホルモンを外部から取り入れるような治療の方法として、 プラセンタ注射やピルの服用があげられるが、

一度失ってしまった機能を
必ず改善できるという保障は残念ながらない。

それでもSOSの声に対して
無責任な返答しかできないならば
勉強不足以外のなにものでもない。

「女性を理解しよう」とは嘘なのか?

教科書やネットだけの知識で
知ったつもりになるよりも

それの悩みに苦しんでる人の声を聞いたり、
不妊治療の現状を理解する方が
本当の理解に近づくのではないか。

勉強だけでなく、
現場を知ること、現状や経験を体験すること。

男性でも妊婦を体験できるイベントに参加する 1時間でもいいから、 赤ちゃんを抱っこしてみる 一度でもいいから、ヒールを履いてみる

教科書やネットには載ってることは過去。
現在と未来のことは載ってない。

本当に理解したいならば、
頭ではなく身体で理解すること。

勉強してるつもり、理解してるつもりが1番危険。